Friday, May 18, 2012

もやもや、ラブ






恋に落ちないようにするのは、大変です。
その対象は誰かだったり、本だったり映画だったり、一目惚れした靴だったり。

かたちのない恋や愛。それはどことなく霧のようなものではないかと思います。
甘く優しいものであったり、重く苦しかったり。
そのどちらも素敵な感情で、わたしたちにとって何らかのかたちで必要なもの。

映画を観たり、本を読んだり。
わたしはこれも一種の旅なのではないかと思います。
一度観た事のある映画も、読んだ事のある本も時間を経て観たり、違う誰かと観たりするとまた全然違ったものに思えたり。
誰かの視点を知って向き合うと、様々なものが色を変えて見えたり。

きのうの夜、「Once」という映画を観ました。
邦題があまり好きではないので割愛させていただきます。)
わたしがこの映画を観るのは2回目なのですが、初めて観た時はボーイフレンドと一緒でした。
でも今回はひとりで。
前回も良い映画だと思ったのですが、どことなくもやーっとした部分が後味にあって、わたしの中に何だかよくわからない焦燥感のようなものが生まれました。
ところが、きのうはこれが自然のかたちだな、と穏やかな気持ちになれました。
世の中には本当に色々な、愛が溢れています。

わたしが変わったのか、時間が何かを変えたのか。
また、すべてが変わったのか。でも、実は何も変わってないのかもしれません。

これがその映画、「Once」観た事のない方は是非。

わたしは映画はひとりで観たい派なのですが、皆さんはどうですか?
繊細な内容の映画や考えさせられる映画は、とくにひとりが良いです。
とはいえ、他のひとの感想や意見を聞くのは、単純に興味深いので好きです。

何かを簡単に忘れてしまったり、その忘れた何かも誰かの中で存在し続けたり。
刻みつけられた何かを覚えていたり、小さな切欠で思い出したり。

結構気に入った映画や、興味深いものは何回も観たり読んだりしがちなのですが、有名な「スタンドバイミー」もわたしの中ではその中のひとつです。
たぶん10回くらい既に観た事があると思うのですが、歳を重ねていく度に感じる切なさが増していく気がします。
そして、どこか矛盾した部分に納得できるようになっていったり。

最近、女友達のひとりが観た事がないと言っていたので少し驚きました。
わたしも読みたいのにまだ読めてない本や観たいのに観ていない映画がたくさんあります。
そんな彼女の一言を聞いて、しばらくまたばたばたで離れていた読書をまた再開しました。

もし、まだ観た事がない方がいたら。大人のための映画だと思わされます。

わたしの好きな本と映画を紹介するので、気が向いたらチェックしてみて下さい。

日本人として読むからか、とても興味深かったです。日本語版もあるのでしょうか?
A Concise Chinese-English Dictionary for Lovers
by Xiaolu Guo (英語)


この世でいちばん美しい愛の手紙、フランス文学好きな方は是非。
by Madeleine Chapsal(フランス語)

原作がいちばんだと思います。

そして夭逝した彼の作品たち、

ぼくを葬る --- "le temps qui reste"

バッファロー '66 --- Buffalo '66,

コンサート Le concert,


数年前、サハラ砂漠に恋をしました。
そして赦された気がしました。

歳を重ねる度に、弱くなって、狡くなって。
だから赦してくれる何かを探し続けているのだと思います。
何かを失って、そしてまた見つけて。



























写真、
右上: エボラ(スペイン)
左上: フライブルグ(ドイツ)
左下: サハラ砂漠(モロッコ)
右下: サハラ砂漠のサンドフィッシュ(モロッコ)

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